先日も勤務先のクリニックで産後女性の
リハビリ処方が新たに出ました。
その方は妊娠中から腰痛に悩み続けていると…。
妊娠中から続く腰痛に産後も悩むママは多いです。
「ママに多い腰痛」について
以前、こちらの記事でお話ししました。
今日は「妊婦さんの姿勢」の面から
紐解いていきたいと思います!
ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです♡
早速、私が妊娠していたときの写真をご覧ください!
<臨月のころ>
みなさんはこの写真を見て
どんな印象を持たれましたか?
前額面で骨盤の高さの左右差はめっちゃあるし、
矢狀面では腰椎の前弯が強くなってますよね。
この頃、腰部の重だるさと
右下肢の間欠性破行がありました。
出産してこの痛みがピタッと無くなったので、
痛みの原因は妊娠だったと思います。
妊婦さんというと、妊娠経過とともにお腹が大きくなって、腰椎前弯が増強される姿勢になりやすい印象をお持ちになる方が多いと思いますが(私の妊娠経験上でもそう)
実は、妊婦さんの姿勢変化に関して
一定した見解はなく、
疼痛との相関関係もまだないのです。
いま手元にあるデータをざっと集めてみても
・Sway back postureが多い(骨盤に対し体幹上部後方変位が多い)(石井 2006)
・妊娠経過に伴い腰椎前弯増強・胸椎後弯増強(Whitcom 2007)
・腰椎の平坦化(Moore 1990)
・胸腰椎部の平坦化(Gilleard 2002)
と様々な見解があります。
う〜ん、ちょっとモヤモヤ。
当たり前ではありますが、妊婦さんという
固定概念を持たずにしっかり姿勢評価をして
いくことってやっぱ大切なんやなって思いますね。
さてそんなわけで、
ここからは様々な妊娠中の姿勢変化の中でも
特に多い2つの姿勢についてご紹介していきます。
1.Sway back posture
「やっぱりSwaybackか‼︎」と思った方もおられるとは思いますが、いろんな研究結果や症例報告を見ていても多いなと思うのがSwayback。
姿勢の特徴は、
・胸郭に対し骨盤帯が前方偏移しており、
・骨格筋の収縮要素の使用は少なく靭帯や関節包の伸張性に依存した姿勢
・腹部の緊張が低くリブフレアになりやすい
です。
妊婦さんは、お腹が大きくなるにつれ
腹筋群の筋厚が薄くなり働きが低下しやすいです。
また、子宮の重みで骨盤底筋群が下降し
骨盤底筋群の機能低下も起こりやすいことから
インナーユニットの活動も低下します。
妊娠中も姿勢の取り方や負荷を考慮すれば
運動は可能です。
いや、やったほうが絶対いいです!
例えばこんなエクササイズ。
↓ ↓ ↓
2.腰椎前弯姿勢
この姿勢も多いです。私の経験上の話でもありますが。
姿勢の特徴は、
・骨盤前傾位
・大腿骨頭に対して臼蓋の被服率が高い
・腸腰筋の伸長性低下
・腹筋群の緊張低下
です。
Swayback postureと同様に、
お腹が大きくなることでインナーユニットの
活動が低下し、腹部の緊張が保ちにくくなります。
腸腰筋の伸長性を高め、インナーユニットの活動を
促しながら、腰椎-骨盤-股関節の協調性を
高めていけるような運動を行っていきます。
運動としては、Pelvic tiltひとつとっても
腰椎前弯の動きが優位で骨盤・股関節の
動きが出にくい状態の方が多いです。
まずは、股関節の動き・骨盤の動きなど
丁寧にひとつずつ確認しながら最終的に
インナーユニットの活動を促す運動に移っていきます。
詳しくはまた動画にしていきますね。
代わりに妊婦さんに必要な動きをざっとまとめた動画を載せておきます。
本日もここまでお読みいただきありがとうございました!