ウィメンズヘルス

腱鞘炎ママへのリアルな理学療法介入!

腱鞘炎のママのリハビリを行う際に

実際にどんな流れで
1単位のリハビリを進めていくかについて
お話しさせていただきますね✦ฺ

 

それでは、
最後までお付き合いよろしくお願いいたします!

それはとある平日の午前中…

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パソコンに向かってカタカタ…と
それまで介入した患者様のカルテを打っていたとき。

ー 今から新患さんのリハいけますか?
とリハ助手さんからお声掛けが。

今は産休に向けてご指名の新患さんは以外は極力お取りしないようにしているので、少し時間に余裕があります。

「もちろんいけます!」とお返事し、
早速カルテで情報収集…

両側のドゥケルバン症候群
授乳中、産後3ヶ月
フィンケルシュタインテスト陽性
(その他いくつかの検査結果もありました)
処方内容

その後、院長のもとで
本日1単位の介入で生活動作指導を。
と直接指示を得ました。

ということで、リハビリスタートです!

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徳嶋:初めまして、理学療法士の徳嶋です。
   今日は手首の痛みで来院されたんですね。

患者様:そうなんです。両方の手首が痛くて。

徳嶋:何もしなくてもズキズキ痛みますか?

患者様:いや、動かしたときだけ痛いです。

徳嶋:場所はどのあたりですか?

患者様:ここらへんです(親指の付け根あたり)

徳嶋:さっきこの動かし方のテストはしましたか?
痛みありました?

患者様:やりました。痛かったです。
生活でもそうやって動かすと痛くて。

実際にリハビリでもフィンケルシュタインテストなど
評価をしたいところですが、疼痛を誘発する内容なので
診察室でしたかどうかと、痛みがあるかを確認します。
抵抗のない方だとその場でやってくださいます。

徳嶋:今日はせっかくリハビリの処方が出ているので
少しからだを動かしていってもいいですか?

患者様:はい。よろしくお願いします。

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こんな感じで開始していきます。
この方は、この1日だけの介入で生活動作指導を。と
院長からの指示があったのでサクッと進めていきます。

わたしは腱鞘炎ママのリハビリ介入時には、
評価として

・その他の部位の疼痛の有無
・肩甲骨のmobility、stability
・胸腰椎の可動性
・呼吸状態(肋骨の可動性)
・体幹筋力

をみていくことが多いです。
ここまで問診しながら5分以内には終わらせます。

問診内容は

・お子さんの年齢、人数
・育児環境について(育児協力者の有無)
・どんなときに痛みが出るか
・夜寝れているか
・授乳中であれば授乳状況

ここは自分自身が母親である立場なので
問診ってより世間話とか共感スタンスで
お話を進めていきます。

この辺りを具体的に聞けると
この後の生活・育児動作指導に生きてきます。

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ざっくりですが評価で
こんな感じの情報を収集しました!

<機能評価>
・僧帽筋、菱形筋など肩甲骨周囲筋stiffness
・肩甲骨のmobility、stabilityともに低下
・胸椎の可動性低下(特に伸展・回線)
・腹横筋の収縮の持続が困難
・胸式呼吸

<問診>
・双子育児(生後3ヶ月)
・旦那さんはテレワーク
・抱っこで手首が痛くなり家事をしていても痛い
・まだまだあまり睡眠は取れない
・久しぶりに外出した

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問診や機能評価をしながらわたしの脳内では

ー 生後3ヶ月だと首が座ったくらいで
赤ちゃんの頭や体を支えるのに手首の
使用が多くなる時期だな。

ー 双子なので抱っこや授乳の回数は
多めだな。しっかり動作指導しなくちゃ。

ー 体幹も肩甲帯もstabilityが低めで
手首や腕の使用が多くなりそうだな。

こんなことを考えておりました。

>>そして、運動療法開始です。

この方には、僧帽筋や菱形筋のリリースを
徒手と運動療法を用いて行っていきました。

そして、セルフケアで取り入れやすい内容で
いくつか一緒に運動をしていきます。

内容はここで紹介しているストレッチがメイン

↓  ↓  ↓  ↓

これに加えて、
この場では肩甲骨のstabilityエクササイズと
座位姿勢での腹横筋トレーニングを行いました。

さてここからメインの動作指導です。

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この日のメインは運動療法よりも
手首に負担の少ない動作指導」。

腱鞘炎の方はこの方のように「1回の介入で動作指導を」という指示が出る場合が多いです。

なので問診で
・特にどういう動作で困っているのか
・育児協力者の有無
・お子さんの月齢

などを聞いておいて、実際の生活環境を
想像しておくことが大切になってきます。

実際の育児動作については
\ コチラの記事でもまとめていますのどうぞ! /

https://www.mamareha.com/listpain/

 

この中で、今回の方にお伝えしたのはコレ

↓  ↓  ↓  ↓

\抱っこ/
赤ちゃんの頭を支えるのは手のひらではなく前腕で。
左右交互に抱くなど片方の手に負担をかけすぎないような工夫も必要。

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\授乳/
授乳クッション+タオルなどで高さを調整し赤ちゃんの頭を支えなくてもいいようなポジショニングを行う。
ラッチオン後は手で支え続けず、タオルを頭の下に挟むなど工夫し手をフリーにしておく。

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\抱き上げるとき/
母指の掌側外転をなくすように、手のひら全体を赤ちゃんの体の下に入れ前腕〜手掌全体で体を支えるようにしながら抱き上げる。

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\やかんの持ち方/
これ、私が産後に手首を痛めた原因。
これもついつい片手でやっちゃうけど、手首が痛いときは反対の手も添えることをお勧めします!

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\ 動画でも解説しています✦ฺ /

さて、こんな感じでリハビリは終了。

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最後に、当院の産後リハビリのリーフレットと
簡単なセルフエクササイズの方法を書いた紙を
お渡しして終了しています。

「困ったらいつでも来てくださいね」とお声掛けをして。

笑顔でリハビリ室を後にしてくれたら本当に嬉しいです。

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このように、育児動作や生活動作指導で
関わらせていただくことも多いのですが、
産後のママへの介入で一番気を付けているのは

私たちは動作や姿勢を見るプロだけど
育児のプロではない

ということ。

赤ちゃんを育てている背景には、
周りからは見えないいろんな事情や考え方があります。

抱っこひもの調整も、抱っこの仕方も、私たちはこうした方が楽なのに!と思うことがあっても「知らないから」という理由以外でそのやり方になっている理由があったりもします。

だから、あくまで療法士の立場で。

痛みを軽減させるならこのやり方がいいと言われているんですよ。

とマイルドに介入する。
何回も継続してリハビリに来られる方であれば動作を工夫する大切さを少しずつお伝えしていけるのですが…
1単位、1回きりの介入では特に気を付けています。

今日もここまでお読みいただき
本当にありがとうございました!