今日は妊婦さんの腰痛についてまとめました‼︎
妊婦さんの腰痛罹患率はかなり高いです。
研究によっては、妊娠後期の妊婦さんの87%に
腰痛の症状があるという報告もあるほどです。
また、「出産すれば終わり」というわけでもなく
妊娠中に腰痛を呈していた女性の87.5%が
産後も腰痛が残存してしまうという研究もあります。
「妊娠中は痛くてもしょうがない」
「そんなもん」
と考えている妊婦さんが多いのも現状です。
妊娠中にどうして腰痛の罹患率が
高くなってしまうのか。
今日は、
●妊婦さんに多い腰痛2つと原因
●セルフケア、エクササイズの方法
をご紹介していきたいと思います!
妊婦さんの腰痛の原因
【腰痛への関連要因】
●腹部の矢状径、水平径
●リラキシン分泌量
が報告されています。
リラキシンとは妊娠中に分泌されるホルモンで
恥骨結合を離開させ、分娩時のに骨盤の動きを
サポートしてくれるホルモンです。
産後3ヶ月頃まで分泌されるとされています。
腹部の矢状径、水平径は、多胎(双子ちゃん等)や
妊娠中の肥満が関係してそうだなぁと考察できます。
また、
1 妊娠中の体重増加
2 新生児体重
3 出産回数
4 妊娠前の肥満度
5 体の柔軟性
6 妊娠中の姿勢
に関しても腰痛と関連するとの報告が
少しずつなされてきています。
特に、理学療法士やセラピストが妊婦さんの
ケアに関わるときには「姿勢」や「体の状態」を
しっかり評価してから介入するべきですよね。
今日は、妊婦さんに多い腰痛を
「姿勢由来の腰痛」
「骨盤帯の不安定性による腰痛」
の2つに分けてお話ししていきたいと思います!
1 姿勢由来の腰痛
妊婦さんと一口に言っても、姿勢の取り方は
個人によって様々です。
その中でも特に多いとされるのが
Swayback posture。
この姿勢は
・胸郭に対し骨盤帯が前方偏移しており、
・骨格筋の収縮要素の使用は少なく靭帯や関節包の伸張性に依存した姿勢
・腹部の緊張が低くリブフレアになりやすい
という特徴が挙げられます。
姿勢変化に加え、
妊娠後期には大きくなった子宮に圧迫されて
胸郭が広がった状態になりやすく
呼吸が浅くなってしまう方が多いです。
アプローチとして
●胸郭のストレッチ
●腹横筋などのインナーユニットエクササイズ
●腰背部痛の緊張を落とす
●ハムストリングス、殿筋群のストレッチ
●姿勢指導
を行うことが多いです。
妊婦さんの姿勢に関してはコチラの記事に
まとめているので是非ご覧ください♡
骨盤帯の不安定性による腰痛
骨盤輪不安定症も妊娠中に多いです。
これは妊娠中に分泌される
リラキシンホルモンや女性ホルモンの
分泌の変化によって起こり、
仙腸関節を主として関節の可動性が増すことで
疼痛が生じるとされています。
骨盤輪不安定症による疼痛は、
仙腸関節、恥骨結合など広範囲に及びます。
正常でも、妊娠後期には恥骨結合は
およそ1cm広がり、仙骨の前方への
頷き運動が起こりやすいとされています。
アプローチとして
●腹横筋などのインナーユニットエクササイズ
●姿勢指導(座位保持時の骨盤位置など)
●動作指導(恥骨結合に剪断力のかからない動作指導)
●骨盤ベルトの使用
などを行っています。
妊娠中の適度な運動は勧められていますし
腰痛があるならケアをしていくことは大切です。
妊娠中だからって、痛みの改善を
諦めなくていい社会にしていきたいです。
今日もここまでお読みいただき
本当にありがとうございました!